Shopify
Shopifyとは?
Shopify(ショッピファイ)とは、ECサイトを構築、運営するためのプラットフォーム(サービスやシステムの土台となる環境)を月額制で利用できるサブスクリプションサービスです。
クラウドベースのプラットフォームなので自社でサーバーなどを用意する必要がなく、気軽にECサイトを始められることから、世界175カ国、100万店舗以上のネットショップで利用されています。
急速にユーザー数を増やしており、Amazonの牙城を崩す可能性も期待されているサービスです。
ストアフロントやショッピングカート、顧客管理や商品管理など、ECサイト開設に必要な機能がすべて搭載されおり、複数の言語や通貨にも対応しているため、越境ECサイトの構築にも向いています。
費用を抑えてECサイトを始めたい、サーバーの設置や管理などの負担を減らしたいという方におすすめのサービスです。
Shopifyの特徴
手軽にECサイトが構築できる
Shopifyの大きな特徴は、何といっても手軽にECサイトを構築できることです。通常、ECサイトを構築するにはサーバーを用意し、ソフトをダウンロードして基本設定やデザインを行う必要があります。
しかし、Shopifyであればアカウントを作成して商品を登録し、支払い方法やデザインを選ぶだけでECサイトを構築することが可能です。
クラウドベースなので自社でサーバーやソフトを用意する必要はなく、デザインもShopifyに用意されているテンプレートから選ぶだけで済みます。
サーバーやIT担当者を用意するのがむずかしいという個人事業主や、業者ECサイト作成を依頼しようとしたら高額で困っていたという事業者でも、ECサイトを作りやすくなるでしょう。
独自ドメインも使用できる
独自ドメインの有無によってECサイトの印象が変わりますし、検索結果に上がるかどうかにも違いが出てくる可能性があるため、独自ドメインを使いたいという事業者は多いでしょう。
Shopifyは独自ドメインも使用可能なので、この希望を叶えることができます。独自ドメインの取得方法は、とても簡単です。
- Shopifyのオンラインストアにアクセスする
- 「ドメイン」を選択する
- 「新しいドメインを購入する」を選択する
- 「Domain name」に使用したいドメインを入力する
- 「Buy」をクリックする
- クレジットカード情報や利用規約を確認する
- 「Buy domain」ボタンを押し、購入を完了する
「Domain name」にドメインを入力したときに「Unavailable」と表示された場合は、希望しているドメインがすでに使用されているので使えないということなので、ほかのドメインを考えましょう。
また、ドメインの使用期限は1年間ですが、クレジットカード情報確認画面で「Auto-renew this domain every year」にチェックを入れておくと1年ごとに自動更新されます。
同じドメインを長く使いたい場合は、うっかり期限切れになることがないように、自動更新にチェックを入れておきましょう。
Shopifyアプリでカスタマイズも可能
同じプラットフォームやテンプレートを使うと、他社サイトと似たり寄ったりのECサイトになってしまうのではと心配になる方もいるかもしれません。
しかし、Shopifyには「Shopifyアプリストア」があり、Shopifyアプリストアで提供されている数千ものアプリを使えば、独自のサイトにカスタマイズすることが可能です。
商品画像を拡大表示できるようになるズーム機能アプリ、国ごとに価格表示を変えられるアプリ、ギフト対応のためのアプリなど、ECサイトを運営するうえで欲しい機能を追加できるアプリがたくさんあります。
これらのアプリを使ってECサイトをカスタマイズしていけば、ほかとは違う独自のサイトを作れるでしょう。無料で使えるアプリもあるので、気になる方はShopifyアプリストアをチェックしてみてくださいね。
月額制で低コストを実現
Shopifyは月額制となっており、高額な初期費用などは必要ありません。契約期間に制限もないため、低コストでECサイトを構築・運営することが可能です。年間でいくらかかるのかが簡単に計算できるので、コスト管理もしやすいでしょう。
販売定数料もなし
インターネット上のショッピングモールなどで商品を販売すると、販売手数料がかかるのが一般的です。販売手数料はモールによって異なりますが、なかには売り上げの20%もの販売手数料がかかるケースもあります。
モールは集客力がありますし、便利な機能が使えたりコンサルタントがついたりすることがあるとはいえ、販売手数料を負担に感じる事業者は多いでしょう。
Shopifyはそんな事業者の悩みの種である販売手数料が無料で、余分なコストがかからないため、より気軽にECサイトを運営できます。
小規模ECでも大規模ECでも対応可能
Shopifyには基本機能が使える小規模ECサイト向けのベーシックプランや、大規模ECサイトの構築・運営にも耐えられるプレミアムプランなど、事業規模に合わせて選べる3つのプランが用意されています。
そのため、小規模から始めたECサイトの販売数が増えたときでも、プラン変更によってスムーズにECサイトの規模を拡大することが可能です。
さらに、ECサイトを構築するまではしなくてよいものの、ごく小規模で商品を販売したい場合に、既存のホームページやSNSに販売機能を追加できる「Shopify Lite」や、大量販売向けの「Shopify Plus」なども用意されています。
プランによって使用できる機能やスタッフアカウント数が違うので、事業規模や内容に合ったプランを選びましょう。
多言語・多通貨対応
Shopifyは複数の言語や通貨に対応しているため、越境ECサイトを構築・運営したい事業者にも向いています。対応通貨は133以上、対応言語は以下の20種類です。
- 中国語 (簡体字)
- 中国語 (繁体字)
- チェコ
- デンマーク語
- オランダ語
- 英語
- フィンランド
- フランス語
- ドイツ語
- イタリア語
- 日本語
- 韓国語
- ノルウェー
- ポルトガル語 (ブラジル)
- ポルトガル語 (ポルトガル)
- スペイン語
- スウェーデン
- タイ語
- トルコ
- ベトナム語
管理画面で希望の言語を有効にしておけば、ECサイト利用者がサイトを表示したときに自動でサイト内を翻訳して表示してくれるため、自分で翻訳する手間がかかりません。
複数通貨の設定もそれほどむずかしいものではなく、Shopifyペイメントの管理画面から希望の通貨と通貨セレクター有効にしておけば、ECサイト利用者が現地の通貨を選択できるようになります。
決済方法も多彩
Shopifyではクレジットカード決済だけでなく、ネットショップでは取り入れておきたいPayPal、Pay PayやAmazon Payなどのオンライン決済、銀行振込など、さまざまな決済方法を設定できます。
また、ストアの運営が日本国内に所在している場合は、「Shopifyペイメント」も利用可能です。
Shopifyペイメントとは、「VISA」「Mastercard」「アメリカンエキスプレス」「ディスカバー」「Shop Pay」「Apple pay」「Google pay」を、Shopifyアカウントで直接管理できるサービスです。
これらの決済方法を連携する場合、通常であればそれぞれのアカウントをShopifyアカウントとは別に作成し、Shopifyに登録する必要がありました。
さらに、売上なども各決済サービスの管理画面にログインしてチェックする必要があったのですが、Shopifyペイメントを利用すれば、Shopifyアカウントから管理できるようになるのです。
外部決済サービスを利用する場合に発生する取引手数料も、Shopifyペイメントを有効にすれば無料になるため、コストを抑えたい場合はShopifyペイメントを使えるようにしておきましょう。
オムニチャネルにも対応できる
最近の小売業界では、実店舗や自社サイト、SNSなど、事業者と顧客の接点となるツールを連携させて、顧客がどのツールから入ってきても商品を購入できるようにする「オムニチャネル」が重要となってきました。
とはいえ、個別のサービスである各ツールを連携させるのには、非常に手間がかかります。
しかし、Shopifyにはオムニチャネル化を容易にする機能が備えられており、手軽にSNSにEC機能を設置したり、店舗のブログに直接カートボタンを設置したりすることが可能です。
在庫管理やマーケティングもShopifyで
ECサイトの運営において、在庫管理やマーケティングは欠かすことができないものです。Shopifyには、そんな重要な在庫管理やマーケティングに役立つ機能も搭載されています。
在庫の追跡・管理やECサイトの分析といった機能はプランに標準装備されていますが、Shopifyアプリストアのアプリを使えばより細かい内容にも対応できるため、アプリを上手に活用しましょう。
デザイン・設定をプロに依頼することも可能
Shopifyの操作は慣れればそれほどむずかしいものではないのですが、「設定方法がよくわからない」「凝った作りにしたい」などという場合は、Shopify Expertsに依頼することもできます。
Shopify Expertsとは、Shopifyに正式に認められている、ShopifyでECサイトを構築するのに必要な知識や技術を持った外部の制作会社です。
ECサイトの構築やデザインだけでなく、運営まで任せられることもあるため、Shopify Expertsを利用する場合は、どこまでお任せできるのかをチェックしてみてください。
14日間のお試し期間あり
Shopify には14日間の無料体験が用意されており、Shopifyの機能を存分にお試ししたうえで導入を決定できます。
Shopifyが使いこなせるかわからない、本登録前にどの程度のことができるのか確認したいというときでも、費用をかけずにお試しできるので安心です。
Shopifyの料金とプラン
ベーシックプラン
Shopifyのベーシックプランは、小規模事業者や個人事業主向けのプランです。料金は29USドル/月で、以下の機能が利用できます。
- ネットショップ(ECサイト・ブログを含む)
- 商品登録(点数無制限)
- スタッフアカウント×2
- 日本語サポート(メール・SNS)
- 販売チャネル追加
- 手動注文作成
- クーポンコード
- 無料SSL証明書
- カゴ落ち対策メール
- ギフトカード
また、越境ECサイトを構築する場合は、以下の機能も利用可能です。
- 133の通貨で販売
小規模な向けといっても基本的な機能はほとんど使えるため、しっかりとしたECサイトを構築できるでしょう。
スタンダードプラン
スタンダードプランでは、料金は79USドル/月で以下の機能が利用できます。
- ネットショップ(ECサイト・ブログを含む)
- 商品登録(点数無制限)
- スタッフアカウント×5
- 日本語サポート(メール・SNS)
- 販売チャネル追加
- 手動注文作成
- クーポンコード
- 無料SSL証明書
- カゴ落ち対策メール
- ギフトカード
- プロフェッショナルレポート
越境ECサイトを構築する場合には、以下の機能も利用できます。
- 133の通貨で販売
- 為替レート設定(手動)
- 複数言語での販売(最大2言語)
- 海外ドメイン
スタッフアカウント数が5アカウントに増えるほか、プロフェッショナルレポート機能が使えたり、越境ECサイト向けの機能も増えたりします。
中規模事業者や、ベーシックプラン利用者で売り上げが増えてきたのでFCサイトを拡大したいという場合におすすめのプランです。
プレミアムプラン
プレミアムプランは大規模なECサイトを展開する事業者向けのプランです。料金は299USドル/月に上がりますが、その分利用できる機能もレベルアップします。
- ネットショップ(ECサイト・ブログを含む)
- 商品登録(点数無制限)
- スタッフアカウント×15
- 日本語サポート(メール・SNS)
- 販売チャネル追加
- 手動注文作成
- クーポンコード
- 無料SSL証明書
- カゴ落ち対策メール
- ギフトカード
- プロフェッショナルレポート
- カスタムレポートビルダー
- 外部サービスの計算済み配送料表示
越境ECサイトを構築する場合に利用できる機能は、以下のとおりです。
- 133の通貨で販売
- 為替レート設定(手動)
- 複数言語での販売(最大5言語)
- 海外ドメイン
スタッフアカウントが15に増えるため、ネット販売チームを組んでプロジェクトに取り組むケースにも対応できます。
また、最大5言語まで使えるようになるため、世界的に商品を販売していきたいという希望がある事業者にもおすすめです。
Shopifyペイメントの手数料
ECサイトの支払い方法にShopifyペイメントを設定した場合、決済手数料が発生します。くわしい割合は以下のとおりです。
決済方法 | ベーシックプラン | スタンダードプラン | プレミアムプラン |
日本のオンライン決済 | 3.4% | 3.3% | 3.25% |
海外・アメックス | 3.9% | 3.85% | 3.8% |
JCB | 4.15% | 4.15% | 4.05% |
上記のとおり、同じ決済方法でも加入しているプランによって決済手数料が変わるので注意しましょう。
Shopify plus・ Shopifyライトについて
Shopifyには基本の3つのプランのほかに、「Shopify plus」と「Shopifyライト」も用意されています。
Shopify plusは大企業や大量販売を行う事業者向けのプランで、BtoBストアの構築やshopify Flowによる業務の自動化なども行うことが可能です。
さらに、Shopify Plusの専任サポートによるECサイト構築のアドバイスなども受けられます。料金は月額2,000ドル~です。
Shopifyライトは現在運営しているブログで商品を販売したいなど、ECサイトを構築せずに、ごく小規模の販売を行うためのプランです。料金は月額9ドルとなっています。
Shopifyの支払い方法
Shopifyの月額料金の支払いには、クレジットカードか確認済みの銀行口座からの引き落としが利用できます。
ただし、2021年1月時点で確認済みの銀行口座はアメリカのShopify Plusマーチャントのみとされているため、日本国内でShopifyを利用する場合はクレジットカードを使うことになるでしょう。デビットカードは使えません。
料金の支払いを1年、2年など年単位に設定した場合は、月額料金が割り引かれるため、コストを抑えたい場合は年払いにするのがおすすめです。
Shopifyの申し込み方法
ShopifyではShopifyのサイトにアクセスし、メールアドレスを登録してアンケートに答えるだけで、アカウント作成が完了します。
そこから14日間無料でShopifyを利用できるので、実際にECサイトを構築してみて、Shopifyの使用感を確かめてみてください。
Shopifyの解約方法
Shopifyを解約したい場合は、以下の手順でECサイトを閉鎖する必要があります。
- Shopifyにオーナーアカウントでログインする
- 管理画面を開き、「設定」をクリックする
- 「プランと権限」をクリックする
- 「ストアを売却、閉鎖」をクリックする
- パスワードを入力する
- 解約の理由を選択し、「ストアを閉じる」をクリックする
上記の手順が終わると、ECサイトにアクセスしてもページが表示されなくなります。