動画配信や音楽配信など、様々なサブスクリプションサービス(サブスク)を利用することが当たり前の時代へと変化している中、食品やフィットネスなど数多くの分野のサービスで、サブスクの仕組みを取り入れることが増えています。その中でも、生花をより気軽に楽しむ事ができるサブスクの人気が高まってきています。

今回は、2017年12月よりお花の定期便サービスを提供している、株式会社medeluの代表取締役である公門 誠治さんにお話を伺うことができました。medeluに対しての想いや、お花の定期便サービスを提供するにあたって意識していること、さらにサービスのリニューアルも準備しているということで、今後の展望についても語っていただきました。

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ーまずmedeluを創業した理由を教えて下さい。

公門:花が人生を豊かにできるということを広げたいと思い、medeluを創業しました。

元々私の家系は明治39年から代々お花の仕事をしていて、父親の代で3代目なんです。先祖代々この業界と一緒に育ってきたので、縮小傾向にある花の業界に4代目として恩返しをしたいと思い、何ができるかを考えたくて花の先進国であるオランダに視察に行きました。

オランダでは年齢・性別・所得に関係なく多くの人が花を買っていました。60代のダンディなお父様、20代のカップル、そして子ども達までが花を手に取り、笑顔で家路につく姿を覚えています。また、殆どの家にカーテンがなく、代わりに窓辺に花が置かれていることに衝撃を受けました。

現地のフローリストから「オランダでは年収200万以下の人の方が花を多く買うんだよ、日本ではお花は嗜好品として扱われているのに対し、オランダでは花が日用品として買われているからね。これは、お花を買うことで精神を安らげる・心や人生を豊かにするという文化が根付いているからなんだよ」とその背景を聞かせてもらいました。

花が心を癒やすことは日本でも知られているのですが、心や人生を豊かにできるというとこまでは認知されていません。花を愛でる人の心が人生を豊かにするということに花業界の復興の可能性を感じ、多くの人に花を愛でる素晴らしさ広めたいと思い、medeluの創業を決めました。

ー花を愛でるとはどういうことですか?

公門:花を愛でるとは感情豊かに愛を享受し、自らを豊かにすることだと思います。美しい花は人の感覚機能を通して、人の感受性を最大化し、感情の起伏を抑えてくれる効果があります。感受性が最大化することで、今まで当たり前と思っていたことに感謝の気持ちが生まれ、深い愛情に包まれます。享受された愛情は人や自然への優しさと変わり、心と周囲に豊かさが広がる。この体験をするから人は花に感謝し、人生が豊かになると考えています。

例えば、新型コロナウイルスで子供が学校に行けなくて、ご主人が家にずっといていつも以上にストレスを感じているお母さんって多いと思います。そんな時に美しいお花があることで心が癒やされ、感情の起伏が抑えられます。なおかつその花言葉が「幸福な家庭」だったら、最大化された感受性により、家族のお陰で自分がいるんだと思い返すことができ、イライラしていた家族に対して優しくなれると思います。このような経験を多くの人にしてもらいたくて、花のもたらしてくれる豊かさや花言葉をブログで発信しています。

ーサブスクでサービスを提供することを決めた理由を教えて下さい。

公門:花に大きな可能性を感じた一方で、花が人生を豊かにするという体験を広げ、文化として根付かせることは容易ではないと思いました。

花の美しさを最大限に引き出すには、品種一つ一つでやり方の違うお手入れ方法を知っていただかねばなりません。さらに、一人ひとり違うユーザーの生き方と花を結びつける必要もあります。

1回の花の消費だけではそこまで結びつけることはできないと感じ、サブスクでお手入れの仕方や心が豊かになる情報を継続的に発信し、花のある生活に価値を感じてもらいたいと思いサブスクという方法を選びました。

ー花のある生活に価値を感じてもらうために、意識していることを教えて下さい。

公門:花の美しさを最大限引き出すことと、花と豊かさの関係を発信することです。花の美しさを最大限に引き出すためにお花のセレクトに拘り、誰でも簡単に花を美しい状態に保てるように、ブログを通して手入れ方法と飾り方を動画で発信しています。

お花のセレクトには大きく3つのポイントがあります。まず1つ目が旬のお花であることです。旬と言っても2通りの意味があります。まずはその季節に咲く、その時期が一番いいお花です。そして2通り目がその季節に必要であるお花です。例えば、3月であれば暖かくなってくるので春らしいものを、4月は新生活をイメージした花言葉を持つお花や、緊張をほぐす力を持つ青いお花などをセレクトしています。

2つ目のポイントである組み合わせについてですが、小さくて可愛らしいお花をチョイスすることが多いです。具体的には、結婚式に使うようなお花のイメージに近いです。また、届くお花が被らないように数千種類の花々から広く選ぶようにしています。

3つ目は温度と湿度に耐えられるか?というポイントです。暑くなってきて、この温度以上だとお花が傷んでしまうので送れないといったデータを、花の品種ごとに記録して共有しています。やはり、箱を開けた瞬間の感動を最大限にしたいので、送る時の気温や湿度のダメージを受けづらいお花をセレクトしています。

ーライトコース、ベーシックコースはどちらが人気ですか?おすすめはありますか?

公門:ライトコースとベーシックコースの人気の違いですが、ライトコースの方が人気です。都心のお客様が多いので、1Kやワンルームの部屋に住んでいる方が多いのかなと推測しています。金額的に加入しやすいのもあるでしょう。

ライトコースとベーシックコースの違いですが、セレクトするお花のボリュームが大きく異なっています。ベーシックでは頭が大きなお花をセレクトしたりしているので、ライトでは厚さ3センチの箱を使っていますが、ベーシックでは10センチとなっています。

また、おすすめするコースについてですが、お部屋のサイズや間取りなどで変化していくと思います。1LDK以上のお部屋に住んでいる方で、リビングに大きく飾りたいといった方、またボリュームの大きさを活用して玄関と食卓に分けて飾るといった楽しみ方をしたい方にはベーシックをおすすめします。できるだけ大きなお花を楽しみたい場合もベーシックがおすすめですね。新型コロナウイルスの影響で在宅率が上がったためか、ベーシックの増加率がかなり上がっているんです。家族との時間が増えているので、ベーシックのニーズが増えているのかもしれません。

ー他社のサービスと比較したときの強みを教えて下さい。

公門:一番は歴史だと思います。先ほど申し上げたように、明治から続く親会社がいて100年以上の歴史があります。その歴史の中で強みに繋がるのが、社員の質でしょう。お花の生産者の人・市場の人・仲卸の人・ブライダルをメインにしていた人・小売で働いていた人も働いています。業界に詳しい人がそれぞれの視点で、お花の状態などを把握したり、情報を持っていたりするので、これがサービスの質に繋がっています。さらに、生産者や市場との繋がりも強く、花の仕入れの面で優遇してくれている部分もあります。これが良い花・長く持つ花・クオリティの高い花の提供に繋がり、お花のボリュームやサービス全体の質の向上に寄与しています。

また、普通の小売には流通しない結婚式で使うようなお花をメインで取り扱っていた人が多く働いています。普通のお花屋さんで働いている人よりも、お花の品種数を何倍、何十倍も熟知しているので、より多くの品種をセレクトできることも強みでしょう。人生の豊かさを問いかけ、花と豊かさを結びつけたいという考え方が社員全員で共有出来ているという点もこれからのサービス運営の強みに繋がると思います。

ーサービスのリニューアルを計画しているそうですが、今後の展望について教えて下さい。

公門:まだ、お花の定期便というサービスをさらに改善していく段階だと考えていて、箱の改良をしたり、ダメージを受けにくい花を送ったり、そのようなポイントをお客様の声を聴きながら一つづつ対応している段階です。これまで広告費を投じることはほとんどしてきませんでしたが、代わりにお花の品質・ボリュームの向上や、このサービスの改善にお金をかけています。加えて、ライトなユーザーを中心に多くの人に対して、豊かな人生という観点で1つ深いところで花の重要性を理解してもらいたいので、ひとりひとりの人生と花を結びつけていきたいと考えています。

サービスのリニューアルについてですが、お客様にアンケートに答えてもらったり、サービスを解約してしまったお客様に話を聞いたりすると、お花の組み合わせに不満を抱いているという意見が多くありました。さらに掘り下げていくと、お花の好みが合わないということが原因だったんです。

サブスクリプションのビジネスに、パーソナライズ・カスタマイズといった言葉が掛け合わされる風潮がありますが、お花は生鮮品で家具や洋服のように保存しておくことができませんので、パーソナライズが難しい商材です。ですが、ユーザーの花の組み合わせ方の好みとインテリアスタイルは近いのでは?という仮説からインテリアを勉強した結果、インテリアスタイルと花の色や形には相関性があることがわかりました。

例えば、明るい色なのか暗い色なのか、これはお花にもインテリアにも通ずるところがあります。他にも、丸みがあるのかシャープなのか、温かみのある木材に合うのかモダンな金属に合うのか、カラフルなのかモノクロなのか、などがありますなので、インテリアやインテリアの趣味で区切ってしまえば、そのインテリアや好みに合うお花のブーケを届けることができると考えました。

例えばモダン系のインテリアスタイルであれば、シャープさ・金属の質感・モノトーンに似合うお花のブーケをお届けします。お花のセレクトも、高級感がありモダンチックなチョイスをします。一人ひとりの好みに合わせることは難しいですが、このような形でお客様の好みに合う花をお届けできれば、より満足していただくことができるのではと思い、現在開発中です。

ーお花に普段触れることが少ない方などに、medeluを通じて伝えたいことはありますか?

公門:冒頭でも触れましたが、花は人生を豊かにする力があるということを伝えたいです。お金や地位などの豊かさよりも、心の豊かさの方が人生にとって価値があると30年以上も前から言われてきましたが、日々の雑踏や仕事に追われて、何が本当の豊かさなのかを立ち止まって考えることができている現代人は少ないと思っています。

人生は一度きりです。そこには終わりがあります。死があるからこそ生の深み、生にスポットライトが当たるからこその愛の深み、これらの深みを花が寄り添って引き立ててくれるから、人生が豊かになります。

人生を終える間際に「自分は愛情あふれる豊かな人生を過ごせた」と思いたくない人はいないと思います。

だから僕は花を愛でる人を増やすことに人生を捧げたいと思います。

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